みなさんは【レジリエンス】という言葉を耳にされたことはありますか?

ストレスと言った外的な刺激に対する柔軟性を表す言葉になります。

「回復力」「復元力」または「弾力性」とも訳され、ストレス社会と言われる現代において心身ともに健康を保ち、逆境に立ち向かう心を持つ事が重要だと言えます。

そんな【レジリエンス】について、詳しくご紹介しますので、この機会に日々の自分の思考がどのようなベクトルに向いているのか見つめ直してみて下さい。

レジリエンスとは?

【レジリエンス】とはもともとは物理学で「ストレスを跳ね返す力」という意味で用いられていた用語です。

また、「回復力」「復元力」とも言われています。

ストレスがかかると、人は普通落ち込み、暗い気持ちになりますよね。高いレジリエンスを持つ人は、その状態から回復する能力に長けているのです。

何を言われても平気・気にしない…というわけではなく。

自分でストレスに対処し、かつ自身の成長につなげることができる人ということです。

レジリエンスが高い人は適応能力が高く

・ピンチをチャンスに変える

・ピンチをピンチとも思わずに乗り越えられる

など、次のステップへ進む人がほとんどです。

レジリエンスとは「うまく適応できる能力」をも意味しますので、ぜひ鍛えたい心の力でもありますね‼

メンタルヘルスとの違い

レジリエンスに類似する言葉に「メンタルヘルス」という言葉があります。

精神的健康や心の健康、精神衛生や精神保健と言われています。

私たちを悩ませるストレスや精神的な疲労、悩みを軽減し緩和してくれるサポートの事になります。

その他にもレジリエンスと一緒に用いられることの多い、類似する言葉はあります。

ストレス耐性とは

ストレス耐性とは、ストレスを感じた個人が心理的・精神的に受けたストレスに耐えられる程度を意味する概念のこと。

ストレス耐性が高ければ高いほど、受けたストレスに対する耐久性を有していることになるのです。

レジリエンスの6つの要素

レジリエンス能力を構成する要素の中でも特に重要視されている【6つの要素】についてご紹介します。

自己認識

自己認識は、その人が自分のことをどれだけ理解しているかということです。

自分がネガティブな感情を持っていることに気づかないと、自分自身傷つける恐れもあり中々立ち直ることはできません。

自分の長所を活かし、短所をカバーする事が出来れば立ち直りも早くビジネスに活かす事も出来てくると思います。

精神的敏速性

精神的敏捷性とは、逆境でもむやみに慌てふためいたり感情的パニックにならず、冷静で的確な判断をするために必要な能力です。

視野を広く持ち、大局的に物事を捉えることが求められます。

現実的・客観的・実務的な対応ができるための精神性を養い、適切な解決策を講じて、迅速に対処する事が重要です。

自制心

自制心は自分の感情を制御するという一般的な意味になります。

ただし、無理矢理感情を抑え込むわけではなく、困難な状況で沸き起こる感情を自己認識して適切な行動を取るために必要なのが自制心です。

楽観性

楽観性は、未来に希望を持つこととも言い直せます。

未来はより良いものになる、良くすることが自分にはできるという確信を持ち、ストレスは自分が成長するための糧と前向きに捉えられる精神性です。

単に楽観的に未来を捉えることではなく、お気楽なスタンスとは異なります。

自己効力感

自己効力感は、自分の力を信じていること表します。

つまり「やればできる」という自信のことです。

成功体験を重ねることで強くもなります。

逆境に直面しても「ダメかもしれない」とひるむことなく、勇気を持って行動することができます。

結果、逆境に打ち勝てた時の自信はさらに強くなり、また新たな行動を起こそうという行動力のエネルギー源になります。

つながり

つながりは、家族や恋人、友人、同僚などその人の周囲の人間関係全てを含みます。

逆境に見舞われたとき、誰かがそばにいてくれるだけで救われた経験を持つ人は少なくないと思います。

周囲の人間のサポートの「あり・なし」でレジリエンスは強くも弱くもなります。

そのため、良好な人間関係を作っておくことが非常に重要になってきます。

「6つの要素」の大切さ、重要さを理解し成長させる事がいかにレジリエンスにとって大切なのかわかりますね。

子供のレジリエンスを鍛えるコツ

親が子供を信じてあげる気持ち。

親のその気持ちこそが、その子のレジリエンスアップにつながると言えますが、子供自身が自ら判断する場をどんどん作ってあげて「転んでこそ立ち上がり方を学べるのだ」というような「見守る」という事も大切になってきます。

そのためのコツをご紹介します。

絆を強める

共感する力、相手の痛みを理解する力、この2つは友達作りの大切なポイントです。

また家庭内の絆がしっかりしていると、子供がもし傷ついたときにも心を癒してあげることが出来ます。

人を助ける経験をさせる

まずは年齢に合ったお手伝いで家庭の大事な一員であることを実感させてあげよう。

しっかりお礼を言い、褒めてあげることも大切です。

子供が自分のことを「頼りない」という無力感を感じる事のないよう、出来ることから始めることで成長に繋がります。

日々の日課を守る

まずは規則正しい生活習慣を教え、それを子供達が自主的にできるように促しましょう。

「習慣化」するということは大切ですが、無理に出来ない時にまで強要せずに時には休むことも取り入れてあげると「息抜き」の大切さもわかると思います。

ポジティブな見方を教える

楽観的な見方が習慣になると、その子は良いことに目が行くようになります。

困難に立ち向かうとき、物事を一方向からしか見ないのではなく、その状況をあらゆる方向から見ることができるように習慣づけしましょう。

変化を受け入れる

人生に変化はつきものです。

その現実を受け入れられるようにサポートしてあげましょう。

変化はときに子供達を脅かしてしまいますが、一緒に目標を新しく変えてあげたり、時には変化も必要であることを教えていきましょう。

いかがですか?

日々を穏やかに過ごしていれば特にこれといって悩む事はないかもしれませんね。

ですが、変化あってこその人生ですから心は強く育って欲しいと願う親も多いと思います。

ぜひ、子供達のレジリエンスアップの参考にしていただければと思います。

レジリエンスが高い人の特徴

心の回復力、すなわちレジリエンスが高い人には5つの特徴があります。

思考に柔軟性がある

大きなストレスがかかる状況下でも、柔軟性の高い思考力があればネガティブな状況の中にもポジティブな側面を見つけ出すことができます。

発想の転換でわずかな光を見出すことができれば、それは逆境を乗り越えられる大きな力となります。

感情をコントロールできる

レジリエンスの高い人は一喜一憂しません、冷静に適切な行動を取ることができるのです。

物事の本質と向き合うことができる人は自分の感情に振り回される事なく、落ち着いています。

自尊感情が養われている

自尊感情とは「自身を過小評価しない」といった感情の事です。

困難に直面した場合でも、最初から「無理だ」と決めつける事なく物事に挑んでいけます。

挑戦を諦めない

失敗を繰り返すといった状況でも常に挑戦し続けられる人は自己効力感も高いといえます。

次々と困難にぶつかっても諦めない人はレジリエンスが高い人といえます。

楽観的である

人は困難や失敗に直面すると「大丈夫だろうか」と不安でいっぱいになってしまうもの。

しかし、そんな状況の中でも「きっと解決できるだろう」といった楽観的な思考を持っている人は、さまざまな困難を前向きに捉え不安感はあまり感じない傾向にあります。

身近な人に「ポジティブ」な人や「怒った所を見たことがない」人はいませんか?

そういった感情のコントロールに長けていて、前向きな考えを持っている人が身近にいるだけでも良い影響を受けるものです。

逆にいえば、レジリエンスが低い「ネガティブ」で「いつも文句ばかり」な人がいると周りも楽しい気分にはなれません。

自分がどちらのタイプなのか見つめ直してみるのもいいかもしれませんね。

レジリエンス まとめ

人は1人では生きていくことができません。

幼い頃からの人との繋がりがかなり重要だともいえます。

レジリエンスはいつでも考え次第で鍛える事は出来ます。

出来れば柔軟な素直な気持ちで考えられる幼少期の頃が1番良いのですが、家庭環境もさまざま。

今、自分のおかれている状況だけでも客観視出来れば良いかもしれませんね‼

事実をありのまま受け入れ、前向きに考えていく事が重要です。

今の時代、若い世代のうつ病による休養が増えているそうです。

その為の給料保証の保険なども登場したほどです。

仕事を続けていくには、変化に対応し逆境に負けない力が求められます。

レジリエンスの構成要素のうちの大部分が、本人の意思で鍛えることが可能なものです。少しずつでもレジリエンスを高め、日常を明るいものにしませんか?

ぜひ参考にしていただければと思います。