
子供にとって良くないと思いながらもついつい見せてしまうテレビ。
テレビを見ている間は静かで大人しいんですよね…。
しかし、そもそもテレビを見る事は子どもに悪影響はあるのでしょうか?
テレビに限らず、スマホやタブレットの扱いも知らずに上手になっている子供たち…。
どんな影響があるのか調査してみました‼
テレビを見せるメリット・デメリット
小児科でも、「子供にテレビを見させているか」という質問を良くされませんか?
良くない事だと思われがちですが、果たしてどんなメリット・デメリットがあるのかご紹介します。
【テレビを見せるメリット】
・新しい知識を得る
時として、親が教えるには限界があるような内容をテレビで学ぶ事が出来ます。
大きな動物が動く姿、科学の実験映像、歌など、家庭でお話してあげることは出来ても『百聞は一見にしかず』というように、「聞く」と「見る」では印象が違います。
また、教育・教養番組からは勉強に対して苦手意識があっても、クイズ形式で自身が「答えは何だろう?」と考える番組であれば、知らない間に学びが楽しくなっていくのではないでしょうか。
知識を得られる教材としてテレビを使用する事が出来ます。
・興味・関心が生まれる
子供が生活する環境で得られる情報だけでは知り得ないものがたくさんあります。
例えば、世界には色々な国や人、文化があることは、実際に行ったことがなければイメージしづらいことの1つといえます。
テレビで放送しているのがどこなのか、どんな人達なのか、異文化を知るきっかけにもなります。
自分の知らない事がまだまだたくさんあると実感する事でしょう。
・コミュニケーションツールにもなる
テレビは、お子さま同士の会話のきっかけにもなります。
何気ない会話のネタとなる事がテレビには豊富にあるため、円滑なコミュニケーションのために活用できるといってもいいでしょう。
【テレビを見せるデメリット】
・目が疲れて昼間に眠気がくる
テレビには子供向けの番組も多く、ゴールデンタイムには家族そろってテレビを見る家庭も多いですよね。
画面に集中するとまばたきの回数が少なくなるので、目が疲れてドライアイの原因にもなりかねません。疲れ目にもなりやすく、疲れ目がひどくなると授業中に眠たくなり勉強に支障が出てしまいます。
・思考力の低下
次から次へと変わっていく場面や音声は、子供の脳にはちょっと刺激が強すぎます。
短時間なら問題ありませんが、長時間テレビを見続けると、常に刺激を受け続けるので思考力も低下しがちになり、子供の成長に悪い影響を与えてしまう可能性があります。
・暴力的など、見せたくない番組も見てしまう
子どもは大人が考えている以上に物事を理解しているので、小さな子どもだからとあなどらないで、注意が必要です。
子供にふさわしい、悪影響のない番組を親が選ぶように気をつける必要がありますね。
メリットもデメリットも併せ持つテレビだからこそ、上手く利用したいですよね。
テレビに子守はOK?
テレビを見せていると、「テレビに子守させている」と批判されるような言葉もよく見られます。
しかし、テレビに子守が出来るほど、子供は集中して見てはいないそうです。
・実はそれほどテレビを見ていない
1歳~3歳が集中して見るのは30分以内。
「他の事をしながら見る」「ついているけど見ていない」時間が多くを占めました。
つまり、興味のあるものには集中しますが、そうでないものは見ていないという結果に。小さい子どもでも興味によって選択しているようです。
・教育的な効果もある
十分なしつけや教育を受けられない貧困層の就学前の子どもに対して、文字や言葉、基本的なモラルが身につけられるように海外で開発された子供向け番組もあります。
テレビも環境のひとつ。見せる時間や内容、親のかかわり方によって楽しみや教育的な効果を得られることもあれば、そうでないこともあります。
テレビの見せ方

学校から帰ったらまず「テレビ」という子供も少なくありません。
テレビの内容が学校で話題になることも多いので、テレビを見ないと友達との話についていけないこともあります。
ではテレビとどう上手く付き合っていけばよいのか参考にしてみて下さい。
・テレビのオン・オフのメリハリをつける
テレビを付けているのに見ていないなど、つけっぱなしは騒音になります。
また、画面を見ていない『ついているだけ』の時間も多く、実際に見ている時間は『ながら見』を含めても一番多い1歳児で1時間44分程度で、あとは90分程度となっています。
テレビを見ていないな…と感じたら一度テレビを消してみて下さい。
ほかにも楽しい活動があることに気付けると思います。
・テレビを絵本のように使う
『会話的な問いかけ法』というもので、たとえば「このお友達はどう思っていたかな?」と考えて答える質問を投げかけるものです。
考えて発言させることによって子どもの記憶に定着する度合いが高まるそうです。
絵本を読んであげるときには自然にこの会話的な問いかけをやっていることと思います。テレビも絵本のように使うことで子どもの反応を見ながら学びの効果をあげることができるようです。
・番組の内容は親がしっかり管理する
暴力的、セクシャルな内容のテレビ番組からは直接の影響を受けてしまいます。
ただ戦争や犯罪なども現実社会の一部ですから、全て遮断するというのも考え物でしょう。
ニュース番組からそういった情報に触れるときには、年齢に応じて親がコメントを添えて一緒に視聴すれば、社会を知るよい機会となります。
アニメだけ見せるのではなく、情報番組やニュースにも関心が持てるかどうかは、親が一緒に見て、説明してあげる事で変わってくると思います。
You Tubeの子供に与える影響は?

最近、子どもがスマホやタブレットで、YouTubeの動画を繰り返し見ている光景が多くなりました。
子供も大好きなYou Tubeはなりたい職業ランキングでも上位に上がっています。
そんなYouTubeは子どもにどのような影響を与えるのか、知っておいた方がいいのかもしれません。
・視力が悪くなる
面白い動画がたくさんあるYou Tubeはついつい長時間見てしまいがち…。
目に悪いのは当然ですよね。
・トラウマ動画
一見子ども向けの動画に見えるが、再生すると驚くような内容だ。性的だったり、暴力的だったり、子どもに残虐だったりと、不快でトラウマになるようなシーンが満載の動画もたくさん存在します。
子供に人気のキャラクターも多いだけに、お買い物中に見かける事も…。
街中で見かける度に思い出してしまう子もいるようです。
・You Tube依存
朝から寝るまでずっとYou Tubeを見たがるようになっていませんか?
もはや子守りとして、忙しい間だけと見せていたはずのYou Tubeに母親としての役割を取られたと思うほど、You Tubeに依存してしまっている場合があります。
朝、ご飯を食べるのも遅く学校に行くのもギリギリ、夜、寝るのも遅くて不規則な生活になってしまいます。
You Tubeを上手く利用するにはどうしたらいいのでしょうか?
・ルールを決める
これはテレビと同じで、見る時間や内容など親と一緒にルールを決めましょう。
『何か出来たら30分だけ見ても良い。』
このように条件を付けるのも効果的です。
・生活リズムを作る
親子で決めたルールは守り継続していかなければ意味がありません。
しっかりルールとして守っていけば、生活習慣となり、リズムも出来てきます。
・全力で遊ぶ
今まで、適当に見せていたYou Tubeに時間制限を設けたのですから、当然空き時間も生まれますよね。
その時間を使って親子で遊ぶ時間としましょう。
親も、子供が30分見ているなら、なんとか30分以内に用事を済ませ、親子の時間を作りましょう。
You Tube依存から離れられる事が出来た時、思ったよりYou Tubeは必要ないんだなと感じるかもしれません。
テレビの影響 まとめ
いかがでしたか?
メディアとは上手く付き合っていきたい物ですが、毎日器用に家庭での家事や育児をこなせる人もそう多くはないでしょう。
忙しい時にメディアに頼ってしまいがちですが、メリハリをつけてきちんと親子でコミュニケーションを取る時間を作れば良いと思います。