“親の愛情が子供の【EQ能力】を育てます” …ってなんのことだろう?

そう思う人も多いのではないでしょうか?

【EQ】とは、IQと並び能力を示す指標のひとつで、「心の知能指数」とも呼ばれているものです。

そんなEQの育成に、実は幼少期の“親の愛情”が不可欠といわれています。

では、親はどんなことを心がければいいのでしょうか?

EQの高い人の特徴

まず、EQ とは「Emotional Quotient」の略。

心の指数=感情指数のことを表し、人間関係を構築する上で重要な要素の1つとして注目されています。

EQには5つの大切な要素があります。

・自己認識:自分の性格を分析する能力のこと

・動機付け:どのような場面でモチベーションを維持できるのかを知る力のこと

・社会的スキル:コミュニケーション能力にも通ずる交渉力のこと

・協調性:相手を思いやり気持ちをくみ取ることのできる力のこと

・セルフコントロール:自分の感情に流されず、冷静かつ理性的な行動をとる力のこと

EQは比較的新しい概念で注目度は高いものの、その定義はまだはっきりしていません。

例えば…

「頭がいいのに、空気が読めない」「高学歴なのに、なかなか就職先が決まらない」

実はこれ…IQは高いけど、【EQ】が低い結果の現れだったりするんです。

じゃあ【EQ】の高い人ってどんな人なのでしょうか?

自分と他人を比べない

EQが高い人は、人は人、自分は自分と考えられる傾向があります。

価値観は人それぞれだと理解し、他人と自分を切り離して考えられるので、落ち込むことがあっても気持ちを切り替えて物事をポジティブに考えることができます。

聞き上手

EQが高い人は聞き上手でオープンマインドな傾向があります。

相手を知るためには自分を知ってもらう事が大切と考えているので、積極的にコミュニケーションを取ります。

そうして相手が心を開いてくれた際は真剣に話を聞くので、話した相手は自然と信頼してくれるようになるのです。

言い訳をせず、自分の責任を認める

自分に非があると感じたことは、年上だろうと年下であろうと謝ることのできる素直さを持っています。

また、すぐに責任が自分にあることを理解し、行動にうつす事が出来ます。

共感力、協調性がある

他人の気持ちを大事にできることは人間関係を築いていく上で最も重要なことです。

相手の気持ちを理解した上で行動したり発言をしたりすることが出来るので、自然と他人との関係を良好に保つことができます。

完璧は求めない

時に完璧を求めるあまり物事が前に進まなくなってしまうことがあります。

EQの高い人は、常に完璧でいることは出来ないことを知っています。

なので、「最善を尽くす」にはどうすべきか考え、行動出来る人です。

過去を引きずらない

EQの高い人は基本的に過去にこだわりません。

経験としては覚えておきますが、変えられない過去の出来事にストレスを抱えるのではなく、過去の失敗を今に上手く生かそうとする事が出来る前向きな姿勢も特徴の1つです。

EQの低い人の特徴

自分の感情を操る能力である【EQ】

もし、【EQ】が低い場合どのようなことが起こる可能性があるのでしょうか?

自己中心的な行動をとりやすい

感情の制御が上手ではないため、物事を自分の思うとおりに進めようとしたり、うまくいかなければ周りにイラつきをぶつけてしまうこともあります。

子供であれば、友達からも「わがままだな」「自分勝手だな」と思われてしまうかもしれません。

感情的になりやすい

感情の制御や表現がうまくいかず、結果的に喜怒哀楽をそのまま相手にぶつけてしまうことも…

「嬉しい、楽しい」などのポジティブな感情であれば、周りも明るくなります。

ですが、それと同じだけ怒りや悲しみなどのネガティブな感情をも強く表現してしまうと、周りの子から「すぐ怒る」「関わりにくい」と思われてしまいます。

他人を許せない

幼いうちは友達と意見がぶつかり合ってしまうこともあるでしょう。

きちんと仲直り出来れば問題ありませんが、EQが低い場合は相手を許す行為がなかなか出来ないことがあります。

プライドが高い

プライドが高く、自分の意見に自信を持っているという点もEQが低い人の特徴の1つです。

意見を否定されると苛立ってしまうこともあるかもしれません。

相手を下に見るような態度をとってしまうことがあるかもしれません。

そのため、周りの子供たちの目には、いつも「自分をばかにしてくる子」というイメージを持たれてしまうことも…。

このように、【EQ】が低いと交友関係をうまく築けずに、幼いうちから苦労してしまう可能性があります。

そうすると、大人になって社会に出てからも本人を悩ませることが多くなってしまいます。

少し、普段のお子さんの様子を観察し直してみて下さい。

EQ向上のポイント

子どもを持つ親としては、できるだけ【EQ】を高めてあげたいと思うものではないでしょうか?

実は、子供の【EQ】向上は、幼いうちの親の接し方が非常に大きく関係しているようなのです。

では、子供のEQを高めるために親が出来る事とは…?

一緒に日記をつける

日記をつけることで、その日にあったことや自分の感情を整理することができます。

最初のうちは、子供1人では出来事に対する感情を上手に言葉にできないかもしれません。

親が一緒に書いて、その時の感情を言葉にして表す手助けをしてあげてみて下さい。

絵本の読み聞かせ

絵本には登場人物の気持ちが言葉にして書かれていたり、絵で表されていたりしますよね?

自分以外の人の気持ちを考えてあげることで、周りの人を思いやる気持ちを育むことができるのではないでしょうか。

さまざまな体験をさせる

親子でイベントに出かけてみたり、習い事をさせたりして、子供の世界を広げてあげる事でより大きな世界を知ることができます。

家庭にこもっていては、世界は広がりませんよね。

色んな人や物事に出会う事が重要になってきます。

愛情を言葉にして伝える

親が愛情を言葉にして伝え、自分が愛されているという実感を持たせることも大切です。

愛情を感じることで、子供は安心感や信頼感を覚えることができます。

まだ赤ちゃんの幼い時から「○○ちゃん、大好きだよ」と伝え続けると、子供も成長と共に「お母さん、大好きだよ」

と言い返してくれるようになります。

きちんと言葉にしてあげましょう!

スキンシップを大切にする

大好きだよ、という言葉を伝える場合には抱きしめてあげたり、手をつないでお出かけをしたり、くすぐったり頭を撫でてあげたりなど…

日常の小さな場面でのふれあいを大切にしてあげて下さい。

子どもはいつまでも抱っこが大好きです。

愛情を肌で感じることで、子供は安心感や信頼感をより強く感じることが出来るのです。

運動遊びで【EQ】を鍛える!

大人が教え込むよりも、遊びの中で学べる事は多くあります。

また、子供にとっても身に付きやすい場合が多いです。

運動も、基本的には個人競技ではなく、団体競技が協調性を高めるのに効果的です。

遊びも、一人で砂遊びをしてもくもくと作業をするより、鬼ごっこやボール遊びなど、集団、またはペアで協力して遊ぶ方が効果的です。

何となく遊ばせたりするのではなく、こうした意図を持って遊びを提案していくと、子ども達は遊びの中で友達を大切にするようになります。

例えば『氷鬼』だと

鬼にタッチされた子はその場で凍って動けなくなるという設定です。

他の子がタッチしてくれるまで動けません。

みんなで協力して鬼から逃げなければならないので、遊びの中で色々な事を学ぶ事が出来ます。

2人組になって遊ぶ『手つなぎ鬼』でも、自分勝手に好きなように逃げようとすると上手くいくわけがないですよね。

走るスピードや、逃げる方向、手を離さないという意識。

きちんと会話して、相談して、2人で逃げなければなりません。

遊びながら学べる事は多くあります。

子どもたちは無意識にただ夢中で遊んでいるだけかもしれませんが、それが友達との関係を築いていくのに1番良い方法だったりします。

そうして【EQ】を高めていく事が出来ます。

EQ まとめ

【EQ】は子供の成長過程で培われるもので、短期間では成し得ません。

そのためにも親の子供への接し方が重要なポイントになります。

また、親にも感情があることを子供に伝えることはとても大切です。

子供に言われて嫌だったこと、悲しかったことなどを正直に伝えるようにすれば、子どもも伝えてくれるようになります。

愛情も同じです。

遅いということはないので、各家庭でできることを少しずつ取り組んでみてはいかがでしょう?